大学入試改革に必要な本当の力とは?
2021年度入試(新高校2年生)から大学入試が大きく変わります。
大学の一般入試は知識・技能を問う問題が大半でした。
新入試では、知識・技能に加えて、思考力・判断力・表現力や学びに向かう力・姿勢が評価されます。
それでは今回の入試改革で必要な本当の力は何でしょうか。
私は「文章力」であると考えています。
なぜならば、各大学で思考力・判断力・表現力が評価されることで、記述問題が増えるからです。
具体例として、2021年度からセンター試験に変わる、大学入学共通テストのサンプル問題(国語)を見ていきましょう。
大問1では3つの文章の関係性を記述する問題が出ています。今までの択一式ではなく、解答を記述しなければなりません。
さらに、早稲田大学政治経済学部では一般入試が大きく変わります。
個別試験は1科目となり、最後の問題では300字の小論文が課せられています。
https://www.waseda.jp/fpse/pse/assets/uploads/2018/08/25486ad4e541ea9a04632f8c28ba14f8.pdf
大学入学共通テストの記述問題であれば、本文中に記述のヒントを見出すことができます。
しかし、早稲田大学の最終問題(小論文)の場合、本文中を踏まえ、自分の意見を記述しなければいけません。まさに真の文章力が試されるのです。
そもそも、なぜ思考力・判断力・表現力を測るために、記述問題が有効なのでしょうか。表現力を確認するために記述が有効なことは理解できると思います。さらに思考や判断も頭の中で言葉を使って行います。頭の中で言葉を使って考えたことをアウトップトとして文章で表現する。記述問題は思考力・判断力・表現力の一連の流れを確認するにはうってつけなのです。
今後、記述問題は多くの大学で導入が進められると思います。日本人は文章を書くことが苦手です。ゆえに、記述問題が差がつく問題となり、合否を分けることにもなると思います。
それでは、文章力はどのように鍛えれば良いのでしょうか。
その答えが「要約」です。
これについては、エズ・インターナショナル代表の野田眞吾氏が著書の中で言及されています。
要約力を鍛えるとどんな子も「本物の国語力」が身につく | ||||
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主に中高受験向けに書かれた本で、非常に分かりやすい内容です。
さらに、文章の書き方にはテクニックがあります。
それを詳解したのが小論文指導者石井秀明氏の『小論文指導のツボ』です。
こちらの本は、デジタルブックのみの販売ですが、様々な文章力の本を読んだ私がダントツでおススメする一冊です。
是非参考にしてみて下さい。