周りが私立だから私立に行かせる|間違いだらけの私立中学選び
今日から、中学受験に対する「間違い」について書こうと思います。
1回目は「周りが私立だから私立に行かせる」です。
東京都内の私立中学受験率は都区内で25%。一都三県で20%。
中学受験をするのは都区内であれば4人に1人。一都三県であれば5人に1人だけです。
さらに、世帯年収についてです。
文科省が保護者対象に行った調査によれば、
私立中学に通わせる家庭の世帯年収は、
年収700万円以上が70.3%。
年収1000万円以上が50.9%です。
中学受験、世帯年収いくらで私立中高一貫校は可能なの?|インターエデュ
中学受験がいかに限られた世界の話かが分かると思います。
もし、私立中学に入ったとしても、周りは富裕層。このような環境下でなじむことはできるでしょうか。
ちなみに、中学受験にかかる費用は3年間で約200万円。
中高一貫の6年間でかかる費用は平均500万円~600万円です。
中学受験の費用っていくらくらい?(私立にかかる費用)|インターエデュ・ドットコム
中学受験の通塾と、私立中学費を合わせれば800万円。
金銭的に、ノリで始められる世界でないことを覚えておいてください。
もし経済的に余裕があったとしても、周囲の同調圧力に負けて中学受験をはじめてはいけません。「〇〇ちゃんも中学受験するから、あなたもしなさい」と親が言って、中学受験を始めたとします。長い道のりの中学受験。途中で困難に遭遇した時、「何で僕は受験しなきゃいけないんだ!」と投げやりになってしまう可能性があります。仮に私立中学に受かったとしても、親の見栄だけで入った子供は、長い中高生活でうまく行かないことがあった時に、踏ん張りかなくなる可能性があります。
やはり、子供の中に「中学受験をやりたい」「私立中学に入りたい」という意思が芽生えることが大切なのです。子供とはいえ、自分の意志で始めた事には責任があります。
もちろん、きっかけづくりとして、私立中学に見学に行くことには大いに賛成です。人生の選択肢を広げる意味でも、中学受験が決まっている、決まっていない関わらず、どんどん見学に行ってください。ただし、最終的に受験するかどうかは、あくまで子供本人の意思を尊重すべきです。
周りが私立中学に行かせるから、うちも行かせるという、何となくの中学受験は、金銭的にも精神的にも、どこかで破たんを招く可能性があります。
別に、中学受験をしなくても良いのです。
中学受験組は言っても少数派です。