宗教教育|私立中学に入れるメリットは何か?
宗教教育も私立中高ならではです。
(もちろん、宗教系でない私立中高もあります)
例えば、キリスト教系の学校では、朝の礼拝があり、聖書・園芸の授業があります。
仏教系の学校では、花まつりという行事があり、仏教・坐禅の授業があります。
こういった、宗教系の行事や授業は、もしかしたら在校中には意味を理解できないかもしれません。
それでも、お祈りや坐禅が自問自答の機会になったり、聖書やお経のフレーズが心の支えになったりと、自分の人生を豊かにするのに役立つことはあると思います。
例として、恵泉女学園中学校・高等学校のHPを見てみて下さい。
キリスト教教育 | 教育内容 | 恵泉女学園 中学・高等学校
さらに、宗教が教育理念にも影響し、奉仕活動を行う学校が多いのも特徴です。
例えば東洋英和女学院中等部・高等部ではクラブ単位でボランティアを行っています。
キリスト教教育|カリキュラム|東洋英和女学院 中学部・高等部
またこれは私見ですが、宗教系の学校(特にキリスト教系)は私立の中でも愛校心が強いOB・OGが多いと思います。それだけ卒業生のサポートが手厚いということです。
女子聖学院中学校・高等学校ではOGが購買を運営。さらにお弁当を持ってこれない生徒の為に、昼食まで作っています。
宗教色の強さは学校によって異なります。宗教系でありながら、関連行事や授業のない学校もあります。
また、仏教の宗派、キリスト教の会派によっても教育に対する考え方が異なります。
無宗教の人でも、もちろん入学することが可能です。
さて、もう一つ分かりやすいメリットとして、宗教系大学との連携があります。例えば立教大学はキリスト教聖公会です。同会派の香蘭女学校中等科・高等科は半数が推薦で立教大学に入学できます。
このような、宗教系の特色も、私立中学に入れるなら押さえておきたいメリットといえるでしょう。
伝統校が多い|私立中学に入れるメリットは何か?
伝統校が多いことも私立中学に入れるメリットです。
私立中高には100年を超える歴史を持つ老舗の学校が数多くあります。
100年もの間、時代のニーズに応えてきたことは教育努力の証(あかし)です。
伝統校と言うと「旧態依然」ととらえられますが、それは間違いです。
保守的な経営を行っているだけでは、やがて時代のニーズに合わなくなり、学校といえども存続ができなくなるからです。
私立中高は、差こそあれど、伝統の中で改革が行われている学校がほとんどです。改革が行われているということは、これからの時代に求められる教育に対しても敏感だということです。
一例として、海城中高の動画リンクを下記に紹介します。
MANABI MIRAI MEETING 2017 海城高等学校 校長特別補佐 中田 大成 氏 ~アウトカム重視の改革から計算不可能なことを設計する改革へ~ - YouTube
伝統校の革新性を考える上で、とても参考になると思います。ぜひチェックしてみて下さい。
さらに、伝統があるということは、それだけOB・OGの数も多いということです。
私立中高の卒業生は愛校心が強く、卒業後も同じ学校と言うだけで、初対面でも絆が強まります。世代を超えて、人脈を獲得できるのも、私立中高に入るメリットです。
加えて卒業以降も、OB・OG会誌が送られてきて、母校に思いを馳せることが出来ます。
私立中学を考える上で、「伝統」という言葉をぜひ、好意的にとらえてみて下さい。
大学合格実績の良さ|私立中学に入れるメリットは何か?
大学合格実績の良さも私立中学に入れるメリットとして見逃せません。
特に、東大や早慶の合格者数上位は、ほとんどが私立中高です。
(これがMARCHレベルになると公立高校が上位の中心になります)
なぜ、私立中高は最難関大学に強いのか。
その理由を考えたいと思います。
1点目は、一貫教育だということです。
つまり中学と高校が分断されていないということです。
中高が分断されていないので、科目によっては中学の段階で、高校と重複する単元を先取りするなど、効率よくカリキュラムが組まれています。
余った時間は授業中に大学入試の演習を行うことで、公立高校の生徒よりも、対策時間が多く取れるのです。
2点目は、中学の段階で学習習慣の確立に力を入れていることです。
大学受験において、東大をはじめとする最難関国公立や早慶に合格しようと思ったら、口を開けて授業を聞いているだけでは受かりません。最難関大学で問われる知識量は半端ではありません。最後は、膨大な知識を定着させるために、机に向かう集中力がモノを言います。この自分で机に向かって勉強する学習習慣を中学から身につけさせているのが私立中高です。どの学校でも、公立よりも多くの宿題が出されます。初めは悲鳴を上げていた生徒も、だんだん慣れていきます。慣れることで、学習習慣を定着させているのです。
3点目は、探究型授業を行う余裕があることです。
最難関大学の入学試験には記述問題や小論文が出題されます。これらの中には、知識だけでなく、自分の考えを論理的に解答する力が問われるものがあります。
自分の考えを論理的に解答することは、付け焼刃では出来ません。普段からあらゆるテーマについて、自分の考えを発表する機会を持つことが大切になります。
私立中高は、普段の授業や特別カリキュラムの中で、あらゆるテーマについて自分の考えを書かせたり発表させたりしている学校が数多くあります。いわゆる探究型授業です。進んだ学校では、中学3年生で卒業論文を書かせたりします。その内容は大学生顔負けだったりします。
2021年からは文科省の方針で、大学入試で求められる力が変わります。いわゆる大学入試改革です。これにより知識技能だけでなく、思考力判断力表現力を問うことが重要視されます。
例えば早稲田大学政経学部の一般入試では、答えのない哲学的な問いに関する記述問題が出題されます。
サンプル問題はこちらです。
https://www.waseda.jp/fpse/pse/assets/uploads/2018/08/25486ad4e541ea9a04632f8c28ba14f8.pdf
大学入試改革により、最難関大学でなくとも、記述や小論文を課す大学が増えると思います。探究型授業を行なっている私立中高はますま有利になるでしょう。
4点目は、対策講座の実施です。
とにかく手厚い私立中高。「大学入試対策講座」を放課後や長期休みに実施しています。これについては、多くの学校で行われており、当たり前になっています。中には予備校有名講師を招聘している学校もあります。
以上、大学合格実績は私立中高の経営においても生命線なのが事実です。どの学校も、普段の授業から大学入試を意識しています。各私立中高がしのぎを削る分、生徒にとっては、手厚いサポートが受けられます。
〇〇っぽさを手に入れる|私立中学に入れるメリットは何か?
「あ~こいつ、男子校っぽいな~」と思うことが良くあります。
この〇〇っぽさを手に入れられるのも、私立中を選択するメリットです。
最近だと、(少し業界が偏りますが)編集者の箕輪厚介氏(幻冬舎)や 柿内芳文氏(フリー)はその言動を見るだけで、私立男子校っぽさを感じます。
2人ともYoutubeでインタビューが上がっているので、機会があれば見て下さい。
箕輪氏と柿内氏。2人とも私立男子校の出身です。2人に共通するのは「出る杭は打たれる」ような尖った言動です。でも不思議と「出る杭は打たれる」になりません。むしろ、人懐っこさや発言の面白さで、何だか許してしまう。応援したくなってしまう雰囲気があります。
これには両氏が努力家であることが大前提です。と同時に言葉にできない「私立男子校っぽさ」が表れていると思います。
(今回は男子校でまとめてしまいましたが、各学校ごとに「〇〇っぽさ」は間違いなくあります)
ではなぜ、私立中高に行くと「〇〇っぽさ」を手に入れられるのか。
それは、何度も述べていますが、私立は先生が変わらないからです。
先生が変わらないということは、その先生に触れた生徒が沢山いるということです。
そして良くも悪くも先生に生徒が感化され、感化された生徒が量産されます。それが公立よりも強烈な校風(文化)を作り上げるのです。
結果、生徒は校風に染まり、その学校っぽくなります。
さらに、OB・OGとの接点もあれば、なおさらです。私立に入れるとは、その学校にいるあらゆる人に感化されるということです。
私立中高はトンネルだと思います。
小学校を卒業し、入学した私立中高のトンネルをくぐります。卒業してトンネルを出た時には、子供はそれぞれの学校っぽさを持ち合わせているのです。
あなたはどの学校のトンネルをくぐりますか?
そう考えると少しわくわくしませんか?
卒業後のつながり|私立中学に入れるメリットは何か?
私立中学に入れるメリットの2つ目は「卒業後もつながりがある」ことです。
大きな理由は前述の通り。先生が定年まで居続ける可能性が高いからです。
先生が居続けると、それを起点に同級生や先輩後輩とも集まりやすくなります。
成人式や結婚式などで集まったり、仲間との絆が強いのも私立中高の特徴だと思います。
さらにOBやOGになっても、学校と関わる機会があります。
私立中高には多くの伝統行事があります。これを陰で支えているのが卒業生です。
例えば、遠泳教室があれば、卒業生がそのサポートを行います。
さらに、部活動のコーチを卒業生が務めることも多々あります。
学校との強いつながりが一生つづくのも、私立中高のメリットです。
私立中高は6年間だけでなく、一生つづくものだと覚えておいてください。
先生の転勤がない|私立中学に入れるメリットは何か?
今日から私立中学に入れるメリットについて考えていきます。
今回のテーマは「先生の転勤がない」ことです。
転勤のある公立中学校・高校の先生と違って、
私立中高の先生には転勤がありません。
もちろん先生自身がが望んで転職する場合はあります。
そうでなければ、私立学校の先生は定年まで同じ学校で教鞭を取ります。
各学校で採用が行われているわけですから当たり前です。
このメリットは、何と言っても「安心感」です。
卒業しても母校に戻れば、担任だった先生や部活の顧問だった先生が笑顔で迎えてくれます。
大げさではなく、先生との関係が一生続くのです。
これが公立の場合はどうでしょう。
ちなみに私は公立出身ですが、母校に戻っても、中高の担任は一人もいません。
古い校舎は変わりませんが、先生がいなければ、卒業生を迎えてくれる雰囲気は皆無です。
私の大学同期を比較してみても、やはり私立中高出身者は、今だに先生と交流を持っていたりします。
卒業後、人生の節目や悩んだとき、学校に足を運べることは、私立の大きなメリットです。
私立の場合、母校はいつでも立ち寄れる「母港」であると覚えておいて下さい。
はじめに|なぜ中学受験について書こうと思ったか
はじめまして!
今日から中学受験についてのアドバイスを書いていきたいと思います。
まずは自己紹介をさせて下さい。
私は主に私立の中学校・高校を訪問する営業マンです。
営業マンとして、学校を訪れ、日々沢山の先生方とお話をします。
話の内容は商談に止まらず、学校内部の話にも及びます。
そこで感じるのが、
私立中学校の中身は受験生や保護者にほとんど伝わっていないということです。
商談の最中、先生方から色々な話を聞くと「こんないいことやってるんだ!」と思うことが沢山あります。
企業であれば、広報部署があって、企業の良いところを上手に発信します。
それに比べると学校は発信下手。
もちろん学校にも広報部署はあります。しかしそれを担っているのはほとんどが先生です。先生の本分は教育です。言葉は悪いですが、広報のプロでない先生が広報をした場合、その学校の本当の良さが伝わらない場合があります。
学校の良さが伝わらないという理由で、志望校の選択肢が狭まってしまうのは、とてももったいないことです。広報下手な学校の中にも良い学校は沢山あります。
そこで、私が考える私立中学の選び方を「アドバイス集」として書いていきたいと思います。
このブログのゴールは、中学受験生と保護者に、きらりと光る自分たちだけの良い学校を、自力で探す力を身につけてもらうことです。
1つお断りです。
私は塾の先生ではありません。
教科のアドバイスや、学校ごとの試験対策については分かりません。
「志望校選び」に焦点を当てて、アドバイスをしていきたいと思います。
もし、途中で質問があれば、遠慮なくコメントをしてください!